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海外「食」レポート
今月の「学会」レポート
京都・名酒館 主人 瀧本洋一の「旨酒」
マスターソムリエ 岡昌治の「心に残る今月の一本」
名店の賄い
Vol.4 第四回「ショコラティエ なかたに」
Vol.3 第三回「料亭 いか里」
Vol.2 第二回「神戸北野ホテル フレンチレストラン・アッシュ」
Vol.1 第一回「祇園 さ々木」

名店の賄い
「賄い」 とはいえ、名店のこれとなると、毎日一体どんなものを?と気になって仕方がありません。
「賄い」の有り様によって店の哲学がみえてくる・・・そんな大仰なことはまったく考えておりません。興味津々、食べてみたい!お願い食べさせて〜!!という情熱だけで設けたこの企画。毎度、ご馳走様です。



第二回 2007年12月7日
「神戸北野ホテル フレンチレストラン・アッシュ」

フォアグラオイル・トリュフ風味のリゾットと潰しポテトのグラタン仕立て、グリーンサラダ、パン

基本データ
時 間: 基本は15:00〜
人 数: 20名分
担 当: スタッフ全員の当番制
山口 浩シェフはスタッフと一緒に賄いは召し上がらないとのこと。「僕が修行していたフランスの『La Côte d'or』では、シェフとスー・シェフだけがキッチンで食事をしていました。テーブルにはきちんとクロスも掛けて、食事の用意だけを僕らスタッフがやってキッチンを出ます。
「いつかキッチンで食事がしたい」というのも憧れで、それも励みになっていたように思います。
「同じ釜の飯」を分け合うと、なかなか厳しいことも言えなくなったりもしますし、それに食事の時くらい、スタッフも気を緩めて、わいわい楽しく食べてもらいたいと、思っています。」

メニュー: フレンチに限らず。和・洋・中・エスニック、何でもありですが、暗黙のルールというか伝統というか、「基本の味付けは塩・コショウのみ、(化学)調味料は一切使わない」という方針で、美味しい賄いを作る努力をしています。」と。食材の旨みのポイントを見つける鍛えになるということです。
予 算: 約250円/一人分が大体の目安。
「その時に余っている食材を使うので、いいもん食べられることもありますよ。」(たとえ切れ端だとしても、「神戸北野ホテル アッシュ」仕入れの食材です。美味しいはずです。)

■材 料
フォアグラオイル・トリュフ風味のリゾットと潰しポテトのグラタン仕立て
フォアグラ油、ポテト、牛乳、肉くず(ジュをとったあとの殻を再利用です。)、キノコ、トリュフ風味のお米、タマネギ、パルメザン・チーズ、クスクス

■フォアグラオイル・トリュフ風味のリゾットと潰しポテトのグラタン仕立ての作り方
ポテトをオーブンで約40分焼く。バターの代わりにフォアグラ油と牛乳、ソテーしておいた茸、ほぐしておいた肉くず、よく炒めたタマネギ、トリュフ風味のお米(リゾットに炊きあげたもの)を全てあわせる。塩、胡椒で味を調え、グラタン皿に盛り、パルメザンチーズとモッツァレラチーズとクスクスを塗し、オーブンで焼き上げる。
実食
フォアグラオイル・トリュフ風味のリゾットと潰しポテトのグラタン仕立て神戸北野ホテル・メインダイニング『アッシュ』のサロンテーブルに着席、正装のサービススタッフの方が焼きたての熱々を、白い手袋をはめた手でサーブして下さいました。大変恐縮です。
見た目はとってもシンプルですが、魅惑の香り。「この香りは・・・もしや・・・?」「トリュフです」とあっさり。一刀入れれば、ますますその香りが立ち昇りますが、姿は見えず。(当然ですね)「オイル、ですか?」と問うと、「いいえ、秘密はお米です。トリュフを瓶詰めで保存するとき、湿度調整で米を一緒に入れておくんです。そうすると、香りが移るので、こうしてリゾットに使ったりすると、いいでしょ?」と必殺裏技を教えていただきました。
一口頬張ると、今度は何とも言えぬ旨みが口中を覆います。「このコクは・・・?」「フォアグラ油です。フォアグラをコンフィするとき、結構な油が出ます。それをバターと合わせてとっておきます。炒め物など色々に使えて便利ですよ。」なるほど〜と感心しきり。「中のくずし肉はジュを取ったあとのもの、茸も形のよい部分だけを使用するのでその残り、リゾットを炊くのはジュの二番出汁、全部残りものの再加工ですよ。」とおっしゃられますが、なんのなんの、逆に凝縮された旨みをぎゅうっと味わうような、深みのある美味しさに唸ります。
もうひとつ、驚かされたのは、上面に配されたクスクス効果。一般的にはパン粉を使ったりしますが、この食感と風味は控えめで、仕上がりがぐっと上品に感じられます。
ご家庭でも取り入れられそうなプロの技、ぜひお試し下さいませ。

グリーンサラダ副菜に添えられたシンプルなグリーンサラダも繊細で、やはり「別格」の味わい。
「賄い」も無駄なく研ぎ澄まされた、神戸北野ホテル「アッシュ」スタイルでした。
ご馳走様でした。

文・山崎・編集部

【店舗紹介】
フレンチレストラン・アッシュ
異国情緒あふれる神戸・北野に佇む、都市型オーベルジュ「神戸北野ホテル」のメインダイニング。総支配人・総料理長である山口浩氏による、フランスの名店「La Côte d'or(ラ・コート・ドール)」譲りの「軽さのテクニック」が光る至極のフレンチをお楽しみいただけます。
神戸市中央区山本通3-3-20 神戸北野ホテル 内
TEL:078-271-4007 (レストラン直通)


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